実は筆者は、実家の片付けに苦労した体験をしています。両親揃って昭和一桁生まれ。
とにかく「もったいない」「まだ使える」と言い、四十年以上、頑なに捨てることを拒んできた両親でした。
我が家には大収納の壁面収納が何箇所もあり、一般の家庭よりも収納が多い家でしたが、とにかく収納の扉を開けるとぎっしり物が縦に横に規則なしに入っています。
両親も70歳をすぎると(父は65歳から認知症発症)、さらに捨てられない意識が強まり、私がちょっと捨てようとすると半狂乱になって怒る、というような状況でした。
なので、収納に収まりきらない物たちは、気がつけば扉の前に置かれて、物が積み上がり、すると扉を開けるには数々のものを移動させないと扉を開けられないという状態が、数々の扉の前面で起こっていて、まぁ探し物は絶対に見つからない家でした。
こんな家は、転倒リスク、カビリスク、ホコリリスク、寄生虫症リスク、と様々な問題を生み出します。よって、私はこっそり断捨離をすることにしました。本来なら犯罪?になってしまうかもしれませんが、両親の健康面を考えると仕方ありません。
粛々とものを捨て続けましたが、両親が気付くことはなく、しかし道のりが長すぎて、両親が他界したのち、トラック5台分の断捨離をしました。
今、両親がいなくなったスッキリした快適になった部屋で、こんな気持ち良い空間を両親と一緒に過ごしたかったなぁと思います。